長年、自分の歯並び、特に前歯の重なりと、笑った時に目立つ八重歯がコンプレックスだった。写真を撮られる時はいつも口を固く閉じていたし、人前で思いっきり笑うことにもどこか抵抗があった。歯列矯正はずっと気になっていたけれど、金属の装置が目立つのは嫌だし、治療期間も長そうだし、痛そうだし…と、ネガティブなイメージばかりが先行して、なかなか踏み切れずにいた。そんな私が重い腰を上げたのは、友人が「最新のマウスピース矯正で、ほとんど誰にも気づかれずに歯並びが綺麗になった」という話を聞いたのがきっかけだった。半信半疑でカウンセリングに行ってみると、そこには私の知らない歯列矯正の世界が広がっていた。まず驚いたのは、歯型採り。昔ながらの粘土みたいなものではなく、ペン型のスキャナーで口の中をなぞるだけで、あっという間に私の歯の3Dデータがモニターに映し出された。そして、そのデータを使って、治療後の綺麗な歯並びのシミュレーションまで見せてくれたのだ。「本当にこんな風になるの?」と期待で胸が膨らんだ。私が選んだのは、透明なマウスピースを定期的に交換していくタイプの矯正。食事や歯磨きの時は外せるし、何より目立たないのが決め手だった。治療が始まると、最初の数日は少し締め付けられるような違和感があったものの、すぐに慣れた。周りの人にもほとんど気づかれず、普段通りの生活を送ることができた。2週間ごとに新しいマウスピースに交換するたびに、少しずつ歯が動いているのが実感できて、それが何よりのモチベーションになった。そして約1年半後、ついに治療が終了。鏡に映った自分の笑顔は、以前とは見違えるほど自然で、明るいものになっていた。気にしていた前歯の重なりも八重歯もすっかりなくなり、綺麗に整った歯並び。長年のコンプレックスから解放された喜びは、言葉では言い表せないほど大きかった。今では、写真を撮られるのも大好きになったし、人前でも自信を持って笑えるようになった。最新の歯列矯正技術のおかげで、私の笑顔も、そして日常も、大きく変わったのだ。